ハルシネーションとは【図解でわかりやすく】
最終更新日:2026年7月14日
30秒でわかる結論
ハルシネーション(Hallucination)は生成AIが「もっともらしいが事実でない情報」を自信満々に生成する現象。原因はLLMが「次のトークンを確率で予測する」仕組みであり、事実確認は行いません。実在しない論文を引用したり、存在しない法律を述べたりします。対策はRAG(外部情報を参照させる)、人間によるファクトチェック、出典の明記要求など。G検定・生成AIパスポートともに頻出。
ハルシネーション=AIが事実でない情報をもっともらしく生成する現象。対策はファクトチェック。
ハルシネーションは生成AIを実務で使う上で最重要リスクのひとつです。図解でメカニズムを理解しましょう。
図解
解説
LLMは意味を理解して真実を答えているのではなく、「次に来る確率が高い単語」をつなげて文章を作る仕組み——本質は超高性能な文章の予測マシンです。事実確認をしているわけではないため、実在しない論文や誤った事実を自信満々に生成することがあります。だからこそ、実務では人間によるファクトチェックが必須です。
具体例
実際に起きたハルシネーションの例:①弁護士がChatGPTに判例を調べさせたところ、存在しない判例番号と内容を自信満々に出力し、法廷に提出してしまった(米国の実例)。②「日本でノーベル賞を受賞した〇〇氏の著書を教えて」と聞いたところ、その人物は受賞しておらず、挙げた著書名も実在しないものだった。AIが「それっぽい文章」を生成することの危険性を示す事例です。
間違えやすい類似用語
- RAG(検索拡張生成):RAGはハルシネーションの主要な対策技術。外部の信頼できる知識ベースを検索し、その情報をもとに回答を生成することで、モデルが知識を「作り上げる」リスクを大幅に下げる。
- プロンプトエンジニアリング:プロンプトの工夫(「出典を示して」「わからない場合は正直に言って」など)でハルシネーションを抑制できることがある。ただし根本的な解決策にはならず、RAGや人間によるファクトチェックと組み合わせることが重要。
覚え方
LLM=言葉の予測マシン。だからもっともらしいウソ(幻覚)が出る
試験での問われ方
G検定・生成AIパスポートともに「ハルシネーションの定義(事実でない情報をもっともらしく生成)」「原因(確率的なトークン予測)」「対策(RAG・ファクトチェック・人間による確認)」が頻出。「AIが嘘をついている」ではなく「確率的生成の副作用」という理解が正確です。
確認問題
大規模言語モデル(LLM)が「実在しない論文を自信満々に引用する」現象の名称と、その主な原因の組み合わせとして最も適切なものはどれですか?
- A. データ汚染:学習データに誤情報が含まれていたため
- B. ハルシネーション:確率的に次のトークンを予測する仕組みで事実確認を行わないため
- C. オーバーフィッティング:学習データを丸暗記して応用できなくなったため
- D. バイアス:人間の偏見がデータに反映されたため
正解:B. ハルシネーション:確率的に次のトークンを予測する仕組みで事実確認を行わないため
「ハルシネーション」が正解です。LLMは「次に来る確率が高いトークン(単語の断片)」をつなげて文章を生成する仕組みで、事実の真偽を確認する機能はありません。そのため「それっぽい」が「事実ではない」情報を生成してしまいます。データ汚染・オーバーフィッティング・バイアスは別の問題を指します。対策はRAG(外部知識の参照)・人間のファクトチェックなどです。
関連用語
出典・参考資料
- G検定公式テキスト(一般社団法人 日本ディープラーニング協会)
- 生成AIパスポート公式テキスト(一般社団法人 生成AI活用普及協会)
監修:横浜ITコンサル合同会社
提供:横浜ITコンサル合同会社