誤差逆伝播法とは【図解でわかりやすく】
最終更新日:2026年7月14日
30秒でわかる結論
誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)は①順伝播で予測を出す→②正解との誤差を計算→③誤差を出力→入力方向へ逆向きに伝えて各重みの更新量を計算→④重みを修正——というサイクルでニューラルネットワークを学習させる仕組み。連鎖律(チェーンルール)を使って各層の勾配を効率的に計算できるため、多層ネットワークの学習を実現しました。
誤差逆伝播法=出力側の誤差を逆向きに伝えて、各重みの「責任」を計算し修正する仕組み。
誤差逆伝播法はニューラルネットワークの「学習エンジン」です。順伝播との対比で理解しましょう。
図解
解説
流れは3段階:(1)データを入力→出力へ流して予測(順伝播)、(2)予測と正解のズレ(誤差)を計算、(3)誤差を出力→入力へ逆向きに伝え、各重みが誤差にどれだけ責任があるかを計算して修正。会社でミスが起きたとき、結果から遡って各工程の責任を特定し改善するイメージです。この効率的な計算が、多層ネットワークの学習を可能にしました。
具体例
手書き数字認識AIの学習例:入力=「8」の画像、出力=「3」と誤予測。誤差を計算(正解8なのに3と出た誤差を数値化)→この誤差を出力層から中間層→入力層へ逆向きに伝え「どの重みが誤差に貢献したか」を連鎖律で計算→各重みを少しずつ修正(勾配降下法)。このサイクルを何万回も繰り返すことで、ネットワークが「8」を正しく認識できるようになります。
間違えやすい類似用語
- 順伝播(フォワードプロパゲーション):順伝播は「入力→出力」方向への計算で予測を出す処理。誤差逆伝播法は「出力→入力」方向への誤差の伝搬で学習する処理。学習は①順伝播→②誤差計算→③逆伝播→④重み更新のサイクル。
- 勾配降下法:誤差逆伝播法は各重みに対する勾配(偏微分値)を計算する手法。勾配降下法はその勾配を使って重みを実際に更新するアルゴリズム。「勾配を計算するのが逆伝播法、使うのが勾配降下法」という役割分担。
覚え方
順伝播で予測→ズレを測る→逆伝播で責任分担・修正
試験での問われ方
G検定では「誤差逆伝播法の流れ(順伝播→誤差計算→逆伝播→重み更新)」「勾配消失問題との関係(深い層で勾配が消える)」「勾配降下法との違い」が頻出。特に「多層ネットワークの学習を可能にした技術的ブレークスルー」という文脈での出題が多いです。
確認問題
ニューラルネットワークの学習において、出力層で計算した誤差を入力層方向に伝えながら、各重みがその誤差にどれだけ寄与したかを計算して重みを更新する手法を何と呼びますか?
- A. 順伝播(フォワードプロパゲーション)
- B. 誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)
- C. ドロップアウト
- D. バッチ正規化
正解:B. 誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)
誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)は「出力→入力」方向に誤差を伝えて各重みの更新量を計算する手法です。連鎖律(チェーンルール)を使って効率的に計算でき、多層ニューラルネットワークの学習を可能にしました。順伝播は「入力→出力」への予測計算、ドロップアウトは過学習対策、バッチ正規化は学習の安定化手法です。
関連用語
出典・参考資料
- G検定公式テキスト(一般社団法人 日本ディープラーニング協会)
- Neural Networks and Deep Learning – Chapter 2(Michael Nielsen)
監修:横浜ITコンサル合同会社
提供:横浜ITコンサル合同会社