ビジネスメール詐欺(BEC)とは【図解でわかりやすく】
最終更新日:2026年7月16日
30秒でわかる結論
ビジネスメール詐欺(BEC:Business Email Compromise)は経営者や取引先になりすましたメールで経理担当者を騙し送金させる詐欺。試験では「①2つの手口(経営者なりすまし=権威と緊急性で急かす、取引先なりすまし=振込先口座の変更を案内)」「②マルウェア不使用のためウイルス対策では防げない」「③対策は業務プロセス(メール以外で裏付け確認、複数人承認)」が頻出です。
経営者や取引先になりすましたメールで、経理担当者を騙して送金させる詐欺。世界的に被害額最大級。
ウイルスを使わず、たった数通のメールで数億円が消える——技術ではなく「信頼」を攻撃する詐欺です。
図解
解説
ビジネスメール詐欺(BEC:Business Email Compromise)は、取引先や自社の経営者になりすました偽のメールを経理担当者などに送り、攻撃者の口座へ送金させる詐欺です。
典型的な手口は2パターン。1つは経営者へのなりすまし——「極秘の買収案件だ。他言無用で、至急この口座に送金してほしい」と権威と緊急性で判断を急がせるもの。もう1つは取引先へのなりすまし——実際の請求のタイミングに合わせて「振込先の口座が変更になりました」と偽の口座を案内するものです。実際のメールアカウントの乗っ取りや、本物そっくりの偽ドメインが使われ、生成AIの登場で文面はさらに自然になっています。
マルウェアを使わないことも多く、ウイルス対策ソフトでは防げません。防御の本丸は業務プロセスです:送金や振込先変更の依頼は、メール以外の手段(電話など、事前に確認済みの連絡先)で必ず裏を取る。高額送金は複数人の承認を必須にする。「急がせる依頼ほど疑う」を組織の文化にする。
試験では、手口の類型と、技術対策ではなく業務プロセスでの対策が問われます。世界的に被害額が最大級のサイバー犯罪です。
具体例
①経営者なりすまし:CEO名義のメールで「極秘M&A。他言無用で今日中に△△万円を下記口座へ」→経理部長が送金→攻撃者口座へ。②取引先なりすまし:月初の請求書送付タイミングに合わせて「口座変更のお知らせ」メール→通常の支払いを偽口座へ誘導。③対策の実践:全社ルール「振込先変更の依頼は電話(登録済みの番号)で必ず本人確認」を徹底。
間違えやすい類似用語
- BEC vs フィッシング:フィッシングは不特定多数に偽サイトURLを送り情報を盗む攻撃。BECは特定企業の経営者・取引先になりすまして送金を指示するソーシャルエンジニアリング。どちらもメール起点だが、BECは直接的な金融詐欺で被害額が巨大。
- BEC vs スミッシング:スミッシングはSMS(ショートメッセージ)でフィッシングサイトへ誘導して情報を盗む。BECはビジネスメールで経理担当者に送金を指示する。攻撃媒体(SMS vs メール)と目的(情報窃取 vs 送金詐欺)が異なる。
覚え方
送金・口座変更のメールは、メール以外で裏を取る——BECの鉄則
試験での問われ方
情報セキュリティマネジメント試験では「①BECの定義と手口(経営者なりすまし・取引先なりすまし)」「②マルウェア不使用でウイルス対策では防げない点」「③対策は技術ではなく業務プロセス(別手段で確認・複数人承認・緊急性の要求を疑う)」が頻出。FBI発表で世界最大級の被害額のサイバー犯罪という文脈も知っておきましょう。
確認問題
経営者や取引先になりすましたメールを経理担当者に送り、攻撃者の口座へ送金させる手口の詐欺を何と呼ぶでしょう?
- A. ビジネスメール詐欺(BEC)
- B. ランサムウェア
- C. スミッシング
- D. フィッシング
正解:A. ビジネスメール詐欺(BEC)
BEC(Business Email Compromise)はマルウェアを使わず「なりすまし+権威・緊急性」で送金を誘導する詐欺。ウイルス対策ソフトでは防げないため、対策は業務プロセス(送金・口座変更指示はメール以外で必ず裏付け確認)が核心です。
関連用語
出典・参考資料
監修:横浜ITコンサル合同会社
提供:横浜ITコンサル合同会社