多要素認証(MFA)とは?わかりやすく解説【ITパスポート対策】
最終更新日:2026年7月16日
30秒でわかる結論
多要素認証(MFA)は、認証の3要素「知識(パスワード)」「所持(スマホ・ICカード)」「生体(指紋・顔)」のうち異なる種類を2つ以上組み合わせる本人確認の仕組みです。パスワードが漏れても他の要素がなければ侵入できないため、パスワード単体に比べてセキュリティを大幅に強化できます。2段階認証はMFAの代表的な実装方法です(ただし同じ種類の2つを使う場合は「多段階」であって「多要素」ではない点に注意)。
多要素認証=知識(パスワード)・所持(スマホなど)・生体の中から2つ以上を組み合わせて本人確認する仕組み。1つ破られても他が守る。
パスワードが漏れただけでアカウントを乗っ取られる——その弱点を根本から補うのが多要素認証です。
図解
解説
パスワードだけに頼った認証は、使い回しや情報漏洩によって、どこかで流出したID・パスワードの組み合わせを他のサービスでも試される「パスワードリスト攻撃」で突破されるリスクがあります。多要素認証(MFA:Multi-Factor Authentication)は、知識情報(パスワードなど本人だけが知っていること)、所持情報(スマートフォンの認証アプリやICカードなど本人だけが持っているもの)、生体情報(指紋や顔など身体的特徴)のうち、異なる種類を2つ以上組み合わせて本人確認をする仕組みです。たとえパスワードが漏れても、スマホや指紋という別の鍵がなければログインできません。基本の対策は、(1)サービスごとに固有で複雑なパスワードを使う、(2)可能な限り多要素認証を有効にする、の2点セットです。
具体例
①インターネットバンキング:パスワード(知識)+SMSで届くワンタイムパスワード(所持)の2要素。②企業のVPNログイン:パスワード(知識)+ICカード(所持)+指紋認証(生体)の3要素。③注意:「パスワード+秘密の質問」は、どちらも「知識情報」のため多要素認証にならない(多段階認証ではあるが多要素ではない)。
間違えやすい類似用語
- 多要素認証 vs 二段階認証(2段階認証):二段階認証は「2ステップで認証する」こと。多要素認証は「異なる種類(知識・所持・生体)の要素を複数使う」こと。パスワード+秘密の質問は二段階だが多要素ではない。パスワード+スマホ認証は二段階かつ多要素。
- 多要素認証 vs パスキー(FIDO):パスキーはパスワード自体を不要にする次世代認証(生体+端末の鍵)。MFAがパスワードの弱点を「補う」のに対し、パスキーはパスワードという弱点ごと「なくす」アプローチ。
覚え方
1つ漏れても全滅しない。知識+所持+生体を組み合わせるのが多要素認証
試験での問われ方
ITパスポートでは「①MFAの定義(2つ以上の異なる種類の要素を組み合わせる)」「②3要素の分類(知識・所持・生体)と具体例」「③なぜパスワードだけでは不十分か(パスワードリスト攻撃)」が頻出。「知識+知識=多要素ではない」という引っかけにも注意です。
確認問題
パスワードの管理・運用に関する行動として、最も適切なものはどれでしょう?
- A. サービスごとに異なる長く複雑なパスワードを使い、可能なら多要素認証を有効にする
- B. 覚えやすいよう全サービスで同じパスワードを使い回す
- C. パスワードを付箋に書いてモニターに貼っておく
- D. パスワードは短いほど入力ミスが減るので安全である
正解:A. サービスごとに異なる長く複雑なパスワードを使い、可能なら多要素認証を有効にする
基本は「使い回さない・長く複雑に・多要素認証を足す」。使い回しは、1つのサービスから漏れたパスワードで他のサービスも破られる「パスワードリスト攻撃」の餌食になります。
関連用語
出典・参考資料
監修:横浜ITコンサル合同会社
提供:横浜ITコンサル合同会社